仮想通貨取引所でのトラブルというものは減少してきたとはいえ現在でも続いており、日本の損害保険会社ではついになんと「仮想通貨保険」の販売を開始した。

消費者を保護するという視点からも、相場の激しい乱高下で消費者への被害拡大が心配されている。

このような小さい市場の金融商品は平常時には取引が厚いが、異常事態時にはオーダー(取引)が一気に減少する。

つまるところ大きな損失が生じる場合もある。

ビットコインは元々、「決済」という目的で生まれた。

ただ現在は、投資商品としての定義の部分が大半となっている。

日本人の9割以上の参加目的は投資(投機)である。

仮想通貨は日本においては、法的には改正資金決済法(2017年4月施行)で定義されている。

それによると「財産的価値」となっており、明記されているのは「通貨」ではないことである。

言ってしまえば「モノ」ということである。

更に「金融商品」とは違い、金融商品取引法でカバーされてもいない。

一部に誤解があるが現在のところはまだ、正式な通貨として承認されてはいない。

金融庁をはじめ現在の仮想通貨の捉え方は、主としてマネーロンダリングの観点で見ている。

改正資金決済法には、仮想通貨を取り扱う取引所を検査対象とした。

2014年に起きたビットコインの取引所、マウント・ゴックス破綻が事例となり、対応した形となっている。

普通、銀行の検査に入るのは金融庁だが、仮想通貨を扱う取引所に検査に入るのは監査法人である。

暗号通貨の基本技術となるブロックチェーン(決済取引の元となる分散データ管理システム)にも技術的な課題を持っている。

ブロックチェーンの仕組みとは、参加者で取引の確認をして取引履歴のブロックを組んでいく。

ビットコインは約10分前後、暗号通貨のひとつ、リップルならばほぼ即時とも言われる。

この参加者が取引を確認する部分に欠点がある。

例を挙げれば送金のような銀行など、金融機関の取引内容を外部の人が見てしまう危険性もある。

暗号(通貨)であるはいえ銀行外での確認、更に保管させるのはかなりのハードルである。

銀行には顧客取引に関して守秘義務がある。

どんな人でも自分の取引を銀行以外に知られるのは気持ちの良いものではない。

同じ観点で、ビッグデータとして取引データーを外部に販売することは不可能である。

反対に銀行内で確認作業をするというのなら、もはやブロックチェーンではない。

つまるところ、日本国内の金融決済の大半を担っている銀行本体をブロックチェーン化したシステムにするのは困難である。

仮想通貨は金融制度が整備されきってない国や、銀行口座を持っていない人が多い国、クレジットカードが普及していない国、即時振込が出来ないような国などでそういった隙間を埋める形で発展している。

制度自体を信用できなければ、先進国のように既存のシステムの完成度が高い信頼を得ている国ならば、気にする要因である。

ただ、メガバンクでは、仮想通貨のような商品の導入を進行している。

今はビットコインが注目されて、人気があるのは、その価格の上昇ゆえである。

仮想通貨も金融の発展形態とすると、消費者のためになるということなら進行させて行くべきだと思う。

しかし、消費者保護を忘れてはならない。

先進国の経済は銀行の制度が深く根付いていることもあり、今すぐに銀行制度から離れて金融の発展はないだろう。

現存する銀行の新しい業務という視点も入れて、仮想通貨がどう使われていくのか注目である。